> 頸椎症性脊髄症 (後弯変形を伴った症例)
<症例1>
60代男性。以前より両上肢のしびれを自覚、1週間前に飲酒後転倒し急性増悪、上肢の不全麻痺生じ改善不良のため手術を行った。
後弯変形は軽度であったため、手術は後方からの椎弓形成術を選択した。
術後麻痺は良好な改善傾向を示し、復職している。
<症例2>
70代女性。半年前より両上肢のしびれ・疼痛・巧緻運動障害を自覚、精査の結果、すべりを伴う後弯変形・頚髄症と診断し手術を行った。
手術はmesh cageとplateを使用した前方固定術を選択した。
術後、疼痛しびれの改善、手指の使い勝手が向上し経過良好である。
<症例3>
60代男性。数年前より頚部から右上肢の疼痛・しびれを自覚するようになり、増悪・軽快を繰り返していた。数日前より激痛となり不眠が続いているため当院受診、理学所見・画像所見より後弯変形を伴った頚髄症、及び椎間板ヘルニアと診断した。手術は前方固定術を選択し無理のない範囲で矯正固定を行った。術直後より右上肢に放散する疼痛は消失、翌日より歩行開始し経過良好である。
<症例4>
50代女性。半年前より右上肢痛・しびれ、巧緻運動障害生じるようになり当院受診、頚椎症性脊髄症の診断で手術(椎弓形成術+項靱帯短縮)を行った。これにより、症状改善し経過良好である。
<症例5>
50代男性。他院より手術希望にて当院紹介、手術を行った。手術は後弯変形による脊髄の圧排があるため(modified K-line (-))、後側方固定術(C3-5)と椎弓形成術(C3-6)を行った。これにより、上肢の巧緻運動障害・しびれは改善し、経過良好である。