> 成人脊柱変形

 成人脊柱変形は脊椎の変性、側弯・後弯変形により背部痛・腰痛・下肢痛・しびれ・歩行障害等生じるものです。病態は複雑で、変形があるから必ずしも症状が生じるわけではなく、原因がどこにあるかを精査する必要があります。

<症例1>
 60代男性。数年前より腰痛、両殿部・下肢痛、歩行障害が出現した。椎間不安定性を認めたため、L2-5 後方椎体固定術を行った。これにより術前の疼痛はほとんど消失し、矢状面でのバランスがとれたため歩行も安定し経過良好である。

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術前X線

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術前MRI

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術後X線

<症例2>
 70代男性。Parkinson病があり長年腰痛、前屈歩行、腰痛、左下肢痛・しびれ、コップの水が途中までしか飲めない等の症状を生じ、いくつかの病院を受診されるが改善せず、手術希望にて当院を受診した。当院でも歩行状態の確認、投薬、コルセット等による保存療法を行ったが改善しないため、手術を行った。
 手術は、後弯変形が高度のため2回に分けて行った。まず側方経路腰椎椎体間固定術(lateral lumbar interbody fusion:LLIF L2-5)を行い、状態が安定してから後方固定術(T5-S2, L2 PSO, L5/S1 PLIF, facet fusion)を行った。
 これにより、歩行が安定化し疼痛は改善、摂食もしやすくなり経過良好である。

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術前X線

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LLIF術後

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LLIF術後→後方固定術後X線

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