> 人工股関節置換術

<症例>
 60代女性。3年前より右股関節痛を自覚、外来で保存療法を行っていたが徐々に疼痛悪化、歩行も困難となり手術を行った。比較的若年であったためセメントを使用しない人工股関節置換術を行った。術後3週間で退院、疼痛なく以前より長く歩行することが可能となった。
 

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術前X線

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術前3DCT 前額断像

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術前3DCT 水平断像

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術後X線

> 単顆片側置換型人工膝関節置換術(UKA)

<症例>
 60代男性。数年前より右膝関節痛を自覚、他院で保存療法を行っていたが徐々に疼痛悪化、関節の腫脹(関節水腫)生じるようになり当院受診、精査の結果、右大腿骨内顆骨壊死と診断した。保存療法行うも疼痛のため3日毎に関節液の穿刺(90ml程度)が必要な状態であり、本人の希望もあったため手術(単顆片側置換型人工膝関節置換術:UKA)を行った。術後約3週間で退院し、現在、疼痛・関節腫脹なく歩行が可能でありADL上支障ない。

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術前X線

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術前3DCT

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術後X線

> 単純性骨嚢腫

単純性骨嚢腫は骨腫瘍全体の約3〜5%を占める良性骨腫瘍類似疾患です。発症年齢は幅広いですが、大部分は10歳前後に発症します。好発部位は上腕骨近位部・大腿骨近位部・踵骨などです。臨床症状としては、病的骨折部と一致した病変部に疼痛を生じます。

<症例>
 19歳女性。9ヶ月前より右股関節痛を自覚していたが放置していた。砂利道で転倒し受傷、救急車で当院受診した。精査の結果、右大腿骨転子部骨嚢腫・病的骨折と診断し手術(掻爬・観血的整復固定術)を行った。
 術後、嚢腫は消失、骨癒合も良好で再発も認めず経過良好である。

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術前X線

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術前3DCT

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術前MRI 前額断像

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術前MRI 水平断像

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術後X線(正面)

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術後X線(側面)

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最終観察時X線(正面)

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最終観察時X線(側面)

> 肩腱板損傷

 40歳以上の男性、右肩に好発し発症年齢のピークは60代です。肩の運動障害(挙上するときに力が入らない)・運動痛・夜間痛を訴えますが、肩の挙上は可能なことが多いです。五十肩との違いは、関節の動きが固くなりにくいことです。元々腱板は骨と骨(肩峰と上腕骨頭)に挟まれる状況にあるのと、腱板の老化、外傷などが加わり発症します。
【保存療法】
急性外傷で生じた場合は三角巾で安静、その他投薬・注射・運動療法(腱板機能訓練etc.)にて、ほとんどは軽快します。
【手術療法】
保存療法で肩関節痛と運動障害が治らないときは、手術を行ないます。
手術には、関節鏡視下手術と通常手術(直視下手術)があり、関節鏡視下手術の方が低侵襲で、手術後の痛みが少ないので、普及してきていますが、大きな断裂では直視下手術を選択することもあります。どちらの手術も、手術後は、約3-4週間の肩外転装具による固定と2~3ヵ月の機能訓練が必要です。

<症例>
 60代男性。右肩腱板損傷(大断裂)と診断、保存療法で軽快しないため手術を行った。直視下にMcLaughlin法に準じて縫合し、suture anchorで補強した。肩外転装具を4週間装着しリハビリテーションを行い、術後6ヶ月で復職した。

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術前MRI

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術中所見1

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術中所見2

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術後X線

> 尺骨突き上げ症候群 (ulnar abutment syndrome)

 尺骨が橈骨に対して長いために手根骨との衝突等が起こり疼痛を生じる疾患です。

<症例>
 70代男性。数年前より左手関節痛を生じ悪化してきたため当院受診、右尺骨突き上げ症候群の診断で手術を行った。
 これにより、日常生活上疼痛はほぼなくなり経過良好である。

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術前X線

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術後X線

> 橈骨動脈仮性動脈瘤

 橈骨動脈仮性動脈瘤は、外傷や採血などの針による穿刺、猫咬傷等により損傷した動脈壁が、稀に脆弱化し動脈瘤を形成することで生じる。

<症例>
 20代男性。包丁で左手関節部を切り受傷、救急外来で創縫合を行った。その後手関節部が腫脹しているのに気づき、徐々に大きくなってきたため整形外来を受診した。精査の結果、左橈骨動脈仮性動脈瘤と診断し手術(動脈瘤切除+動脈吻合術)を行った。

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術前CT-angio ①

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術前CT-angio ②

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術後CT-angio ①

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術後CT-angio ②

> 手根管症候群

 手根管症候群とは手根管内(手関節掌側部)で種々の原因により正中神経が圧迫されて手指のしびれ・疼痛、親指での細かい動作が困難になる病気です。進行すると親指の付け根の筋肉(母指球筋)がやせてきて手のひらが平べったくなります。
 治療は、軽度であれば患部の安静・内服薬・注射等を行い、改善しない場合や重度の場合は手術を行います。
 手術は、筋肉の萎縮がない又は軽度の場合はmini-open手根管開放術を行っております。萎縮が高度で母指対立障害が主訴の場合には対立再建術(Kamitz法)を行っております。

<症例>
 60代女性。2年前より右手掌部のしびれ・疼痛を自覚、1年前より母指球の筋萎縮に気づき当院受診した。母指球筋の萎縮は高度で経過も長いため手根管開放術+母指対立再建術を行った。
 リハビリテーション加療を行い、手指のしびれ・疼痛は消失、母指の使い勝手も向上し経過良好である。

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術前

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術後

> 母指CM関節症


物をつまむ時やビンのふたを開ける時など母指(親指)に力を必要とする動作で、手首の母指の付け根付近に痛みが出ます。
進行するとこの付近が膨らんできて母指が開きにくくなります。
症状が軽度であれば注射や装具などで治療しますが、症状が改善しない場合は手術による治療を選択します


<症例>
 50代男性。保存療法を行うも疼痛のため仕事が困難になってきたため手術を行った。これにより疼痛は激減し現在も仕事を続けている。

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術前X線

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術後X線

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最終観察時X線

> Dupuytren拘縮

Dupuytren (デュピュイトラン) 拘縮とは手のひらにある"手掌腱膜"が肥厚し、手指 (特に環指・小指) が伸ばせなくなる (屈曲拘縮) 病気です。原因は不明で50~60歳代の男性に多く、糖尿病の人に比較的多くみられます。
 残念ながら有効な治療薬はなく、手指の動きを改善するには手術療法に頼らざるを得ません。手術は厚くなった手掌腱膜を取り除き、皮膚の延長 (Z形成術) を行います。

<症例>
 60代男性。数年前より右環・小指の伸展障害が出現、徐々に悪化し他指、第1指間にも拘縮生じてきたため当院受診した。
 手術・リハビリテーション加療を行い、手指の使い勝手が向上し建築関係の仕事に復帰している。

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術前

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術後

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