> 体外衝撃波治療
(extracorporeal shock wave therapy:ESWT)

§体外衝撃波治療 (ESWT) とは


 体外衝撃波治療は腎臓結石の治療法として広く知られていますが、整形外科の分野においても応用され、欧米では20年ほど前から普及し、腱炎・靭帯炎など多くの疼痛疾患の除痛を目的とした治療に使用され、その高い有効性が確認されています。

  <国際衝撃波治療学会によるESWTの主な適応疾患>
 石灰沈着性腱板炎
 上腕骨外上顆炎 (テニス肘)
 大転子部痛

 膝蓋腱炎 (ジャンパー膝)

 アキレス腱炎・付着部炎、足底腱膜炎
骨折  疲労骨折、偽関節
その他  早期の離断性骨軟骨炎・無腐性骨壊死

 日本でも平成24年4月より「難治性足底筋膜炎」に対し保険適用が認められました。
 足底腱膜炎は、足のアーチを支えるかかとに痛みを生じる疾患で、足に過大な負担がかかる立ち仕事や陸上・サッカーなどのスポーツ等が原因となり、悪化すると痛みのために歩行や走行が困難になります。
 治療は、かかとのストレッチや消炎鎮痛薬、中敷き (アーチサポート) の使用、ヒアルロン酸やステロイドの局所注射といった保存的治療をまずは行いますが、改善しない場合、従来は手術療法しか選択肢がありませんでした。
 現在は、6カ月以上の保存療法で効果が見られない難治性の足底腱膜炎に対する除痛にのみ保険適応となっていますが、今後ESWTの保険適応の拡大が期待されています。

§実際の治療


 外来で治療可能で、1回の治療時間は約30分、麻酔等は不要です。
 照射した直後から除痛効果が得られ、すぐに歩いても問題ありません。
 1回で効果が得られない場合は、数週間の期間をおいて複数回治療を行うことも可能です。
 まれに皮下出血、発赤を生じることがありますが、一時的で安全な治療法です。

§費用について


 半年以上の保存療法で改善しない「難治性足底腱膜炎」のみ、保険適用となります。保険適応を受けるには、保存療法の開始日とその治療内容を記載する必要があるため、特に他院で治療を行っていた場合には、紹介状の持参をお願い致します。
 それ以外に対しては、自由診療となります。

体外衝撃波治療の負担金は下記のとおりです。(初診料・再診料は別途かかります。)
1割負担の方
5,000円(一連につき)
2割負担の方
10,000円(一連につき)
3割負担の方
15,000円(一連につき)
自由診療の方
30,000円(一連につき)

LinkIcon三愛病院TOP

inserted by FC2 system